イマ解き「産めよ!増やせよ!マグロ大作戦」 2006/10/27大阪 毎日放送
シリーズ『イマ解き』。
今回は、魚高騰時代の対策と最前線を紹介します。
発表された大阪市の消費者物価指数でも、生鮮魚介類が8.2%上昇するなど、魚の値上がりが食卓を直撃しています。
特に、漁獲量が減少しているマグロに、漁師を悩ますエチゼンクラゲ。
この危機に立ち向かう人たちを取材しました。
サーロインステーキと見紛うような霜降り。
魚の王様、クロマグロの大トロです。
1キロ2万円也。
ひとたび口にすれば…
<お客さん>
「口の中で溶けますね」
「歯、要らんね」
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しかし、日本人がこよなく愛するこのマグロがイマ、大変なんです。
<寿司屋の大将>
「この夏、7月ぐらいから、ドーンと上がった」
急騰する、マグロの卸売り価格。
去年の同じ月と比べると、2割から3割高くなっています。
その理由のひとつが―
<中国からの留学生>
「非常好吃(とてもおいしい)」
お隣りの国、中国はイマ、空前の魚食ブーム。
中国や台湾などの安い海産物が、本国での消費に回り、日本に輸出される量が減っているのです。
さらに、国際会議では、乱獲を理由に、ミナミマグロの日本の漁獲量を50%削減することが決定。
価格高騰に追い討ちをかけています。
<お客さん>
「これがなくなると寂しいね。悲しいね」
「クジラでもマグロでも、日本人が昔から食べるものばかり規制されている雰囲気がある」
<寿司屋の大将>
「トロがなくなったら、寿司屋やめる。トロなかったら寿司屋ちゃう」
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こんなピンチに、救世主として少し前から期待されているのが“養殖マグロ”。
この道のパイオニア、近畿大学は4年前、海でのマグロの完全養殖に成功しました。
<近畿大学水産研究所所長(2002年)>
「安いトロを、たらふく食べられる。こういう時代がやってくる」
しかし、台風による濁流が川から流れ込んで窒息死したり、網に激突して傷ついたりと、海での養殖にはまだまだ問題点も多く、需要を満たすまでには至っていません。
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そんな中、ちょっと変わった方法でマグロの養殖に成功したグループがあると聞き、取材班は一路、静岡に向かいました。
<WHA(株)山本明人専務>
「毎日見てる私ででも、日に日に大きくなっていくのがわかる。成長速度にちょっとビックリしています」
暗闇の中に並ぶ4つの巨大な水槽。
中で泳ぐのは、クロマグロの幼魚です。
東海大学のキャンパス内に設置されたこのプラントは、世界初“マグロの陸上養殖施設”です。
地元のベンチャー企業が大学と共同で開発、水槽にはさまざまな工夫が凝らされています。
<山本専務>
「水槽に水流を発生させて、マグロの道をつくってあげる」
回遊魚のマグロは、海流を頼りに泳ぐ性質があります。
水槽内に流れをつくることで、マグロたちは、壁やほかのマグロにぶつかることなく泳ぐことが可能になるのです。
<山本専務>
「(Q.ひたすら泳ぎ続ける?)そうですね。食べられるまで」
さらに、この水にも秘密があります。
<山本専務>
「魔法の水です」
この水槽には、海水が土砂などに染み込んで溜まった「地下海水」という塩水を使っています。
年間を通じて、マグロが生活するのに適した20度前後に保たれていて、殺菌の必要もないため、光熱費などのコストを大幅に削減できたというのです。
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9月に完成したばかりのこの施設。
初めは200グラムほどだったマグロも、1か月足らずで6倍に成長しました。
<山本専務>
「先週も、絞めて食べてみたが、かなりマグロマグロした、しっかりした味になってきた」
5年後の出荷を目指していますが、ベンチャー1社の資金力では、限界があるのも事実です。
<山本専務>
「当社一社では、日本全国に展開することは不可能。みんなが日本の食文化を守るために立ち上がらないと、これを解決することはできない」
多数の企業や投資家の参加をお待ちしています。
私たちと共にクロマグロ陸上養殖を我が国日本に定着させていきましょう。
「お問い合わせ」
WHA株式会社 クロマグロ陸上養殖研究所 TEL 0543-37-1110 FAX 0543-37-0077
担当/廣川
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